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大手の出版社で最近、漫画刊行から手を引いてしまったところが多いの ですが、ここは引き続き精力的に新刊を出し続けています。新聞社・明報 系列の「明報出版社」グループ。 |
新作メインプロモート棚に東東(トントン)のエッセイ漫画が。ジャンプルー キー、LINEマンガ「勇者の品格」で日本でも注目される新進作家です。ファ ンタジックな作品群とは対照的に「いいか?土木仕事は絵描きより儲かる ぞ!」という、身もフタもないタイトルのお仕事漫画です。 |
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そして明報出版社の看板といえば、自虐エッセイコミックの雄・Cusonさ ん。今年も「怪叔叔与毒舌女友」(変なおじさんと毒舌彼女)なる新作を引っ 提げ、サイン会に臨みます。ところがサイン会でのお客さんとの交流が好き すぎて、ひとりひとりにとーっても時間をかけるCusonさん。「3時間待ち」と いわれ、あえなく断念しました…。 |
ここは子供向け「STEM教育」漫画で大成功した多利さんのブース。女性同人作家グループ「閃亮大陸 Shineland」のメンバーです。同じくメンバーの君不見さん(下項参照)から「グループの仲間がいるから来て!」と連れてこられました。サークル活動は休止状態なものの、友情は続いているんですね。多利さんは「STEM少年偵探團」を4巻刊行したのち、新シリーズ「CMS天文調査隊」を刊行、書展で新作も出ました。 |
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「星夜・夢繪」というロマンチックな出展社。こちら、インディーズ漫画ハブ出版社「格子」の協力ブースで、同社取扱の漫画を数多く販売していました。 草日やMandyCatの作品、昨年の漫画出版トライアル事業「港漫動力」の参加作家がずらり!さらにStella Soさん待望の新作も! |
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このブースでは作家さんのサイン会も突発的に行われます。2022「港漫 動力」、「0課特工」で金賞を受賞したMan僧さんが新作「極茶特工」を刊行 したのでサインをいただきました。丁寧な彩色絵入り!!画材や画法につ いて尋ねるとしっかり語って下さり、そのたびに絵描きの手が止まる(苦 笑)ので、これまた一人一人かなり時間がかかったのですが…。 |
「いっしょにサイン会に並びましょう!」ということで、店主の旧友とともに やってきたのが…やはり2022「港漫動力」で刊行を勝ち取った漫画家の君 不見さん(右:ex「明夷之國」)、Wah Keeさん(左:ex 「這次真的オ弁命 了」)。そうです。昨年度刊行組は全員とっても仲良しで、互いにサイン会 があれば来たり来られたり、〆切がきつければアシスタントに呼んだり呼 ばれたり、固い絆があるそうです! |
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さてみなさんお待ちかね「男たちの挽歌」漫画版の版元・地上制作です。既報のとおり「男たちの挽歌II」コミック(1巻完結)の刊行がアナウンスされ ていますが、それは来年2024春予定とのことで、今回は予約どりだけ。「チャイニーズゴーストストーリー」の完結巻も年末予定で今回は間に合わず… でもレスリー・チャンの大型イラスト集などをお出しになったので仕入れてまいりました。ブースでは絵師・黄水斌さんがずっと手売りをしていましたよ。 |
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あらたにコミック取扱に積極的となった販売社ブースもありました。ここは 新聞「星島日報」系列の出版&販売会社ですが、正面平台を見ると… |
今年初めに惜しくも漫画家引退宣言をした鄭健和のハードカバー・リイシ ュー版がずらりと並んでいました。コロナ直前の「西遊」、コロナ下で刊行 が続いた「阿修羅」、独立後初作品にして幻の短編「火龍」…いずれ劣ら ぬ名作ですので、愛蔵版ハードカバーをひもといてみるのもおすすめ! |
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それでは漫画版元・東立香港のブースに行ってみましょう。三国志コミッ ク「火鳳燎原」のアニメ制作・配信が最近開始されました。ブース外壁で 「火鳳」と「とんでもスキルで異世界放浪メシ」のアニメを交互に放映してい ましたが、あ!写真では異世界放浪メシのほうが写ってしまってますね! |
でもブース内では今年も火鳳燎原づくしでした。入り口を入ったところに はこれまでの単行本、在庫一掃の特装版がずらり。さらに原画展も行って おり、陳某の繊細な筆致のペン画が額装されて飾られていました。 |
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奥に(レジ方面)に向かうと日本漫画の翻訳版コーナーになります。なん といっても人を集めていたのは「SPYxFAMILY」。小学生からティーンエイジ ャーぐらいの子らが、引きもきらず売場を訪れます。一番人気はここでもア ーニャですが、むしろ年齢的に近くて親近感を覚えるような層が人気の中 心です。 |
「ぼっち・ざ・ろっく!」もPOPを出して大展開されていました。中文版はこ んなタイトルになるんですね。しかし東立のお客さんは、火鳳燎原を除くと かなり低年齢層が中心なので、ちょっとお兄さんお姉さん向けの漫画かも しれませんね。注目度はいまいちでした。 |
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むしろ「クレヨンしんちゃん」がいまも根強い人気なのに驚かされます。し んちゃんは今年の劇場映画「超能力大決戦 -とべとべ手巻き寿司-」が、 日本公開とほぼタイムラグなしで香港封切となります。現地で放送されて いるキッズ向けアニメは大半が3DCGですが、しんちゃんも今年ついに3Dに なりますね。 |
軽いギャグ漫画というのは香港人に長く愛されるもので、冒頭の「天地図 書」も、おとぼけレディ・馬さんの実録風ギャグコミック「低能」シリーズをず っと出しています。毎年、ブース正面ディスプレイに大きくキャラクターが描 かれます。今年も新作が出ています。 |
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元祖香港ギャグ漫画といえばやっぱりこれ!「老夫子」。今年は1階の版 元直営ブースはなかったのですが、出版社「呉興記」からライセンスを受 け、グッズ制作や単行本販売を行なう会社が3階に出展していました。 |
色とりどりのグッズが並びます。トートバッグやエコバッグは可愛くて実用性も抜群なので仕入れてきました。(後日の販売をおたのしみに!)ほかにも昔ながらの地元のゲーム「象棋」、爺さんたちのぬいぐるみや生首だけの大型クッションなど、少々微妙なものの並んでいました。 |
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そのブースではほかにいくつかの地元漫画・日本翻訳もの漫画が販売さ れていましたが、最も注目を集めていたのは「推しの子」。でも全巻揃わず 歯抜けになっていました。台湾からの輸入本ですが、人気があり過ぎて問 屋でも品切巻があり、なかなか揃わないのだそうです。 |
場内ではイラスト書や絵画技法書も多数販売されていました。こちらは翔 泳社発行、日本の年刊イラスト図録「ILLUSTRATION」の翻訳版。リトルサ ンダー(門小雷)が表紙なのでやはりこちらでも目を引き、よく売れているよ うでした。 |
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台湾産の小説・漫画・ビジュアル本を扱う「一代匯集」です。前に来た時よりさらにブースが大きくなっていました。さあ、どんな本が並んでいるのでしょうか?入ってみましょう。 |
漫画は思ったより少なく(それも日本もの翻訳ばかりで台湾オリジナルは皆無)、どちらかというとイラスト集や活字本のほうが隆盛している印象を受けました。こちらの平台作品は漫画ですが、日本のBLコミック、文乃ゆきさん「ひだまりが聴こえる」シリーズですね。「からかい上手の高木さん」山本崇一朗氏のイラスト集もちょこんと置かれています。 |
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KADOKAWAのブースもありました。現地合弁法人「香港角川」です。メインホールの1階ではなく、3階のすみにひっそりと。あら、ずいぶん控えめですね。このあとの動漫電玩節が本番なのかな?と思ったらそちらにはブースを出していなかったようで…とりあえずのぞいてみましょう。 |
ショーウィンドーのメイン位置に置かれたグッズは「デート・ア・ライブ」や「冴えない彼女(ヒロイン)の育てかた」など。ちょっぴり前のコンテンツのような…KADOKAWAにはもうちょっと最近イチオシの何かがあるような…「福袋」とあるとおり、在庫一掃のためだけのブースなのかもしれませんが、これはいったい!? |
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KADOKAWAブースのすぐ近所には、小さなアニメグッズショップのブースもありました。中に入ると、「呪術廻戦」「チェンソーマン」などのグッズがティーンのお客さんによく売れていました。外壁には「水星の魔女」のイラストがあるとおり、売れ筋は日本とほぼタイムラグなし、といった感じです。 |
これらのすぐ近所に「漫讀」という会社のブースがあります。これこそは当店もインタビュー掲載されたカルチャーマガジン「廻響 RESONATE」の発行元です。ほかにオリジナルの漫画、ライトノベル、ヒーリングエッセイ、日本漫画翻訳版など様々な出版事業を手がけます。日本のパブリブ刊「韓国アニメ大全」「韓国いんちきマンガ読本」の中文版も並んでいました!。 |
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このブースにフラリと訪れていたのが漫画家&イラストレーターのStella Soさん。店主やっとお会いすることができました!抒情的&細密な香港の街のスケッチ、「老少女」シリーズの爆笑エッセイコミックでおなじみ(本年新刊も登場)。香港漫画店、これからStella Soさんとなにかイイ展開が出来そうです。ご期待ください! |
こちらは「九龍城寨」「香港重機」などを発行する創造館。10周年ということで大きめのブースで展開します。が、メインは女子児童向け読み物シリーズ「童話夢工場」、とってもかわいい表紙で挿絵も豊富ですが活字本なのです。映画化も控える「九龍城寨」は第1部の合訂本が在庫切れ。「香港重機」の新刊だけ仕入れてまいりました。 | |
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こちらは小出版社「今日出版」。インディーズに近いスタンスで個性的な漫画・小説の出版を手がけます。ここが巨匠・利志達のベース基地。近作はここが手掛けているほか、他版元からの復刻版も大展開します。90年代に正文社児童誌「CO-CO!」で連載、昨年復刻された「草苺妹」かわいいですね(復刻単行本は当店で好評取扱中)。本年の「港漫動力2」で新刊「十三箭」も発売。こちらは近日到着、お楽しみに! |
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「港漫動力2」での新刊「塗鴉術師」発行を控えたKAIさんのプレ展覧会が開かれていたので見に行きました!場所はあのチョンキンマンションのショッピングアーケード内ギャラリー「ART6HUB」です。 |
外務省国際漫画賞第1回入賞も果たした名作「十五二十」からはや十数年、待望の新作。原画や清刷り展示だけでなく、交流のある有名漫画家さんからのお祝いイラスト色紙も飾られていて大満足です。街角のグラフィティ+日本の浮世絵+道士の封魔術、という、意外な要素を組み合わせた意欲作です。当店入荷をお楽しみに! |
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